狂気と狂気のぶつかり合い!映画「セッション」について紐解きます【ネタバレあり】

どうも!エンタメブリッジライターのヒビキです。

今回は、ジャズドラムを題材にしたヒューマンドラマ映画である「セッション」について、見どころや解説、私の思うことなどを紹介していきますのでよろしくお願いします。

私自身ジャズが好きで、鑑賞前にはジャズの映画ってくらいの情報しか入れずに軽い気持ちで鑑賞したら、この作品はそんな甘っちょろい作品ではありませんでした!

セッションはジャズドラムを題材にした、狂気と狂気がぶつかり合う人間ドラマなんです。

とにもかくにもこの作品は、J・K・シモンズの狂気交じりの鬼気迫る演技があまりにもヤバすぎて、観客の私たちが引いてしまうくらいに彼の演技が凄まじいんですね。

彼の演ずるテレンス・フレッチャーというキャラクターが本当にこの作品の全てを握っているのです。

私はこんなアメ1:ムチ9みたいな人とマンツーマンで対峙しなければならないとわかっていたら、間違いなく震えて逃げだしますよ…

しかもこの作品は、監督デミアン・チャゼルの一部実体験に基づいているというのだから驚きです。

実体験に基づいてるんだから、フレッチャーの様な人物はやはり実在するんだろうか?とか、はたまた映画用にオーバーアクションしてるだけでしょ、など色んな想像が膨らんでしまいますね。

さあ、それでは早速映画「セッション」の紹介をいってみましょう!

1.「セッション」の作品紹介

公開日:2015年4月17日 (日本)
監督:デミアン・チャゼル(Damien Chazelle)
脚本:デミアン・チャゼル
制作:ジェイソン・ブラム(Jason Blum)
出演者:マイルズ・テラー(Miles Teller)、J・K・シモンズ(Jonathan Kimble Simmons)ほか
受賞歴:第87回アカデミー賞では5部門ノミネートのうち、助演男優賞、編集賞、録音賞の3部門を受賞。他多数の賞でJ・K・シモンズの助演男優賞をはじめ、数々の栄誉ある賞を受賞。
公式サイト:http://session.gaga.ne.jp/

2.「セッション」のあらすじ

画像出典:https://myhotposters.com/

続いてセッションのあらすじをご紹介します。

ネタバレなし版、ネタバレあり版のあらすじがありますので、ネタバレあり版を読みたくない人は注意してくださいね。

「セッション」のあらすじ(ネタバレなし)

主人公のアンドリュー・ニーマンは、偉大なジャズドラマーになることを夢見る青年だった。

ニーマンはアメリカでも最高峰を誇る音楽の専門学校に入学していた。

この学校でニーマンは日夜ジャズドラマーとしての腕を磨きつつ生活していたのだ。

ある日、ニーマンは1人でドラムの練習をしていたところ、テレンス・フレッチャーという学園でも特に名高い指導者と出会うのだった。

そして後日フレッチャーは、ニーマンが在する教室を尋ね、ニーマンを自身が開催しているバンドチームの一員として迎え入れるのだった。

こうしてニーマンは、フレッチャーのクラスの一員として、ジャズドラマーとして成りあがるため歩みだしたのであった。

「セッション」のあらすじ(ネタバレあり)

画像出典:http://www.tasteofcinema.com/

主人公、19歳のアンドリュー・ニーマンはバディ・リッチ(歴史上最も優れたジャズドラマーの1人と呼ばれる人)の様な、偉大なジャズドラマーになることを夢見る青年だった。

ニーマンはアメリカで最高峰と呼ばれる音楽学校である”シェイファー音楽院”へと進学していた。

男手一つでニーマンを育て上げた父親も、良き理解者としてニーマンのことを応援し支えてくれている。

ある日、ニーマンは学園でいつもの様にドラムの練習をしていると、学園の中でも最も優れた指導者として有名なテレンス・フレッチャーという男性と出会う。

後日、ニーマンが在籍している初等クラスをフレッチャーが訪問し、自分が受け持つシェイファー音楽院で最高のスタジオ・バンドチームになんとニーマンを招いたのだった。

そしてニーマンがフレッチャーのクラスに入ったレッスン初日、フレッチャーが教室に入るとともに生徒たちが異様な緊張感を持つことに気づくニーマン。

そしてレッスン開始早々に、フレッチャーは生徒の1人を徹底的にけなし退場させるのだった…

彼の指導方法は決して褒められたやり方ではなく、自分の要求レベルに見合っていない生徒に対し人間扱いをせず、徹底的に言葉でいたぶり侮辱し、精神的に追い詰めるやり方だったのだ。

フレッチャーは、一流のミュージシャンを自分の元から輩出するということだけにこだわり続けていた。

そして生徒たちもミュージシャンとして成功したい、成り上がりたい、1流になりたいという生徒たちばかりを集めているため、フレッチャーの指導に付いていくという選択肢しかなかったのだ。

そのためフレッチャーの教室では、全ての生徒たちがフレッチャーへの畏怖で成り立っていた。

そしてその矛先は早速レッスン初日のニーマンに対して向けられ、尋常ならざる鬼の指導が始まった。

テンポがわずかながら狂っていたという理由でイスを全力で投げつけられ、それでも修正できないニーマンに対しフレッチャーは生徒らの目の前でニーマンの頬を叩き、言葉で侮辱し精神的に追い詰めるのだった。

画像出典:https://nomoreworkhorse.com/

これに対しニーマンは泣きながらうつむくことしか出来なかったが、この日以降ニーマンの才能と狂気が目覚め、ニーマンもまた狂ったようにドラムに没入していく。

そして間もなくバンドはコンテストに参加することになるのだが、ここでニーマンは現在のメインドラマーであるタナーの楽譜めくり係りとしてチームに参加していたが、タナーから預かった大事な譜面をなくしてしまうのだった。

タナーは譜面がなければドラムを叩くことができなかったが、ニーマンは楽譜を全て記憶しているので自分に叩かせてくれとフレッチャーへと直訴する。

フレッチャーはニーマンの申し出を受け入れ、タナーの代わりにドラムを叩くことを許可する。

ニーマンはコンテストで完璧な演奏をみせ、フレッチャーバンドは無事に優勝することができたのだった。

そして翌日タナーはいつもの様にメインドラマーとしてドラムのイスに座るが、フレッチャーはタナーを降格させニーマンをメインドラマーに指名するのだった。

しかし数日後、フレッチャーはニーマンの初等クラスでのライバルだったコノリーをバンドチームに迎え入れ、今後のメインドラマーの第一候補はコノリーだと言い放つのだった。

ニーマンはこれに納得が行かず、更にドラムへと没入するために交際していた彼女との関係も一方的に解消し、ドラムを叩く以外の時間を極限まで減らし、叩きすぎて手が血まみれになるまで練習を開始する。

こうしてライバルに打ち勝ち、フレッチャーに自分の存在・価値を証明し認められるためにニーマンの狂気は更に加速するのだった――

3.「セッション」の見どころ

画像出典:https://revistadiners.com.co/

続きましてセッションの厳選した見どころを紹介させて頂きます!

シンプルな構図が作品への没入感を増す

この作品は基本的に主人公のニーマンと、先生であるフレッチャーの対立構造による物語です。

他のキャストは脇役、舞台装置くらいに思ってもらっても大丈夫なくらいにシンプルな構図になっています。

物語のメインが彼らの狂気を堪能することだし、それ以外のものについては本当に添えてある程度なので、我々観客も引き込まれ没入できるように作られているのですね。

そしてそのまま2人の関係はエスカレートしていきラストシーンへと向かうので、シンプルな2人の物語だからこそ一瞬たりとも目が離せない展開になっています。

救いはないのか?

画像出典:https://www.hollywoodreporter.com/

ここまで読んで頂くと、セッションって酷すぎるシゴキに対し全然救いがない暗い映画じゃん?って思われる方もいると思います。

しかしセッションは素晴らしい映画だと世界的に評価されている映画なんですね。

フレッチャー先生は全力でオマエを潰してやるぞ!っていうスタンスだし…主人公のニーマン君はどんどん狂気への道を突き進んでいくし…大丈夫だろうか、救いはあるのだろうか?と思われたそこのアナタ、安心してください。

この映画のラスト9分間に答えがあります。

逆にラストシーンありきで作られたのでは?と思うほどに美しいラストシーンがあなたを待っています。

お互いの狂気が全て解き放たれ、カタルシスへと昇華するラストシーンをぜひその目で確認してみてはいかがでしょうか。

選曲がとてもイイ!

セッションで演奏してる曲が単純にまたイイ曲揃いなんですよねぇ!

ジャズとはいっても、アップテンポでキャッチーな選曲をしてくれているので、聴いていてとても心地よいリズムに浸れます。

ジャズってわかりづらくて通好みの音楽っていう先入観がありませんか?

セッションでは、ジャズって苦手なんだよなぁって潜在的に思っている人たちに対しても、わかり易いキャッチーな選曲をしてくれているので聴きやすい曲ばかりなんですよねえ。

私は特に小気味良い軽快なドラミングから始まる”Caravan”という、ラストシーンにも使われている曲が好きですね!

原題でもある「Whiplash」もイントロから素晴らしいですし、セッションは捨て曲がないんですよほんとに!

ちなみにWhiplashは鞭を打つという意味で、あらすじを読まれた方や鑑賞済みの方からしたら、ああ…なるほどねと思わざるを得ないですねこの原題は。

セッションという邦題はナイスセンスだとは思いませんか?

低予算でも名作は産まれるという事実

セッションは3億円の予算で作られ、撮影自体も24日間という異例の短さで撮られたそうです。

ハリウッドでは100億円以上投じる大作が多い中、セッションの3億円は低予算映画として見られるのです。

しかし世に出てみれば、アカデミー3冠を始め数々の栄誉ある賞を受賞し世界的評価を得たというとんでもない作品となりました。

低予算だからこそ一切の無駄をそぎ落とし、ニーマンとフレッチャーの物語に焦点を絞ったことが、かえって作品に緊張感を生み素晴らしい作品へと成ったんですね。

日本国内においては去年社会現象となった「カメラを止めるな!」も超低予算の300万円で製作されましたが、世に出てみれば大ヒットという結果に終わりましたよね。

この様に低予算だからこそ、魅せ方や伝え方を絞ってその結果大ヒットに繋がることもあるんですね。

4.「セッション」はこんな人にオススメ

画像出典:https://www.hdizle2.com/

映画「セッション」をオススメしたい人はこんなタイプの人です!

ジャズを敬遠してきた人

ジャズを小難しい音楽と思っていて、今まで敬遠してきた人にこそこのセッションという映画を見て頂きたいです。

選曲もキャッチーな曲ばかりですし、メインはヒューマンドラマなので安心して鑑賞することができますよ。

なのでジャズについて全く知らなくても大丈夫!

ジャズという皮を被った生徒と教師による壮絶なタイマン映画…とすら言えてしまうのがこのセッションという作品です。

ジャズを知らないから遠慮してる、という方にこそ安心して鑑賞して頂けると思います!

心揺さぶられたい人

セッションという作品はとにかく観ていてシンドイです。

あまりに痛々しいシーンはとても多いし、鑑賞中は観ているこっちが精神的に消耗することでしょう。

しかしそれらの苦難を乗り越えた先に素晴らしいラストシーンがあります、解き放たれるんです。

作品とガッツリ向き合い、その熱量を全身に感じ心揺さぶられたい人にはとてもオススメできる作品です!

怖いものみたさで悪魔的スパルタ、シゴキを観てみたい人

画像出典:http://sonyclassics.com/whiplash/img/gallery/13.jpg

セッションといえばフレッチャー先生の尋常ならざるシゴキが見どころなのは否定できません。

観客はえっ、ここまでやるのか…やりすぎでは?と思いながらも、怖いものみたさで次のシーンはどうなるんだ?と気にならずにはいられません!

正直絶句するほどの、ドン引きレベルのシゴキだと私は思いますが、これが作品に没入させ加速させるトリガーとなっていて本当に上手な作りになっているんですねえ。

重力、引力の類かと思わせるかの如くグイグイ作品世界へと引き込んでくれる悪魔的なスパルタ、シゴキをあなたの目で確かめてみてはいかがでしょうか。

今回は映画セッションについて見どころやオススメポイントについてご紹介しました、いかがだったでしょうか。

まだ鑑賞したことないよって人に興味を持ってもらえたらとっても嬉しく思います。

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