「シャイニング」ニコルソンの怪演。キューブリックの狂気。ホラーの傑作、ネタバレあり

シャイニングポスター

こんにちわ

エンタメブリッジライターのマーシーです。

今回は1980年公開のスタンリー・キューブリック監督、ジャック・ニコルソン主演の「シャイニング」について、書いてみたいと思います。

「シャイニング」は原作がアメリカの人気ホラー作家、スティーブン・キングの小説です。

原作者のキングがはキューブリックの作品が全く気に入らず、自らテレビシリーズで、作りなおした有名なエピソードがあります。

私は、原作も読んでいて、小説と映画が全く別物である事は理解できますが、逆にこれだけ双方が別物になっていても、どちらも傑作という稀有な事例だと思います。

では「シャイニング」いってみましょう。

1.「シャイニング」の作品紹介

公開日:1980年12月13日 (日本)
監督: スタンリー・キューブリック
原作者:スティーブン・キング
原作:シャイニング
出演者:ジャック・ニコルソン、シェリー・デュバル、ダニー・ロイド、スキャットマン・クローザース、バリー・ネルソン、フリップ・ストーン、ジョー・ターケル。

2.「シャイニング」のあらすじ

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「シャイニング」のあらすじ書いていきますね。

難解とも言われる映画ですが、ストーリー自体はシンプルなホラー映画です。

まだ見てない方は、ネタバレありにご注意ください。

シャイニングのあらすじ(ネタバレなし)

アルコール依存症で職を失った元高校教師のジャックは、冬の5か月間、豪雪のため閉鎖されるオーバールックホテルの面接を受けます。

アルコール依存症とかんしゃく持ちのため、何度も失敗を繰り返してきたジャックにとって、オーバールックホテルの冬季管理人のこの職を得ることが、最後のチャンスでした。

面接で支配人のアルマンから、ホテルの過去に血なまぐさい事件が数々あったことを聞いても、ジャックには、問題ではありませんでした。

小説家を志望しているジャックは、首尾よく採用され、未完成の小説を完成させることを決意するのでした。

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ジャックの一人息子、ダニーにはトニーという見えない友達がいました。

トニーには予知能力があり、ダニーにオーバールックホテルには行きたくないと言います。

しかし、ジャックとウェンディの喜ぶさまを見て、ダニーはトニーの予知を告げることが出来ません。

オーバールックホテルに着くと、コックのハロランがホテルを案内してくれました。

ハロランは、ダニーと2人きりになると”シャイニング”(輝き)と呼ばれる超能力の話をします。

自分にもダニーにも”シャイニング”があり、声を出さなくても話が出来ることを教えます。

そしてハロランはダニーに、オーバールックホテルの怪異があることと、危険を感じたら”シャイニング”の力で、自分を呼ぶように諭しました。

ハロランはダニーに

何が見えても絵本の絵と同じで、ダニーには何も出来ない。目を閉じて10数えれば消えてしまうんだ。

と教えてダニーを励ますのでした。

そして、親子3人だけのオーバールックホテルでの生活が始まりました。

シャイニングのあらすじ(ネタバレあり)

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オーバールックホテルでの暮らしが始まり、ダニーの前に様々な怪奇が現れます。

双子の姉妹がダニーに声を掛けます。

ダニー、一緒に遊びましょ

彼女たちは、父親のグレイディ(10年前の管理人)に斧で惨殺された娘たちなのです。

双子の姉妹だけではなく、ダニーの前に様々な怪異が現れますが、やがてその怪異は、父親のジャックに静かな狂気を孕ませていきます。

ジャックは、3年前にかんしゃくを起してダニーの骨を折った事に深い罪悪感を感じていました。

また同じようなかんしゃくのせいで、高校教師の職を失ったことから、酒を断っていました。

酒を断ち、小説を完成させるために張り詰めたジャックの繊細な神経は、常に緊張を孕んでいました。

そして、ジャックの不安定さに、ホテルの邪悪な意志が徐々に忍び寄ってきます。

気持ちを苛立たせるジャック。小説の執筆を気に掛けるウェンディに怒りを爆発させます。

そんなジャックに、ダニーが問いかけます。

パパ、僕とママを痛くしたりしない?

答えるジャック。

おまえにもママにも痛くしたりしないよ。

しかし、ダニーの首に首を絞められた痣を見つけたウェンディから、あらぬ疑いを掛けられたジャックの精神は、もはや正気を保つことが危うくなっていました。

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ウェンディへの怒りが覚めないジャックに、異界の住人たちが姿を見せ始めます。

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地下のバーのバーテン、ロイドに妻ウェンディへの不満を爆発させるジャック。

とうとう怒りに任せて、6か月間断って来たバーボンを口にするのでした。

ウェンディがジャックに、ダニーの首を絞めたのは237号室の女だと言います。

237号室を確認するジャック。

そこには美しい女性が全裸でジャックを迎えました。

思わず女性を抱き寄せキスをするジャック。

突然美しい女性は、腐れただれた老婆に!!

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逃げるジャック。

部屋に戻ったジャックは、

どうだった?

と問いかけられ、なぜか

何も無かった。237号室には誰もいなかった。

と答えるのでした。

とまどうウェンディにジャックは、ダニーは自分で自分の首に痣を付けた。

自分でやったに違いないと言います。

ウェンディは、ここにいてはいけない、オーバールックホテルから早く3人で逃げようとジャックに説きますが、その言葉にジャックは激高します。

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いつも俺の仕事の邪魔をしやがって。今度こそそうはさせない!!

ここを逃げ出したら俺の信用はどうなる!!道路工事やゴミ収集の仕事をするのか!!

ジャックは部屋を飛び出していきます。そして再び地下のホールへ。

そこでは時ならぬパーティが開かれていました。

誰もいないはずのこのホテルで。

再びバーボンを飲んでご機嫌のジャックに、ウェイターが接触し、ジャックのジャケットに酒がこぼれ、汚してしまいます。

平謝りのウェイターは、ジャックをトイレに誘い、こぼれた酒を一生懸命に拭き取りますが、そのウェイターの顔にジャックは見覚えがありました。

彼は、10年前に新聞を賑わした、このホテルの管理人グレィデイだったのです。

そう、妻と娘2人を斧で殺し、自らも自殺した男です。

君を新聞で見たことがある。管理人のグレィディだな。妻と娘2人を殺し、しかも切り刻んだ。

グレイディは

いえ、あなたこそ管理人です。ずっと昔から。

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そしてグレィデイは、ダニーが外部の者をこのホテルへ呼び寄せようとしているといい、ジャックに語り掛けます。

貴方の妻も息子もこのホテルを愛していない。躾けが必要だ。私は妻と2人の娘を躾けました。

ついにホテルに取り込まれたジャックは、ウェンディとダニーを”躾ける”ことを決意します。

ジャックの異変に気付いたウェンディは、ジャックの執筆した原稿を読んで愕然とします。

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そこには延々と同じ言葉が綴られていました。

「仕事ばかりで遊ばない、ジャックは今に気が狂う。」

傑作だろ?

突然のジャックの声に驚くウェンディ。

ジャックは、ウェンディに迫ります。

子供用のバットを振り回しながら階段に逃げるウェンディ。

追うジャック。

愛する君を苦しめたりするものか。一息に殺してあげるよ。頭をたたき割ってな。

バットを奪おうとするジャック。

必死にバットを振り回し逃げるウェンディ。

バットが頭にあたり転げ落ちるジャック。

気絶したジャックをウェンディは食糧庫に閉じ込めます。

ウェンディに食糧庫から出すようにと、ジャックは脅し、なだめますが、ウェンディはひるみません。

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包丁を手に取り、断固としてジャックを部屋から出さないことを告げるウェンディ。

明日雪上車でホテルを出て、町に降りるというウェンディにジャックは、

ホテルからは絶対に逃げられないぞ。雪上車を見てみろ!!

と嘲ります。

雪上車も無線機もジャックによって無残な姿に変わり果てていました。

途方にくれたウェンディは、なすすべなく部屋に戻り、いつしか眠りに落ちてしまいます。

邪悪な力の増幅を敏感に感じてトランス状態になったダニーは、無意識のうちの部屋のドアに文字を書きます。

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ダニーが呪文のように叫ぶ「レッドラム」という言葉で目を醒まし、驚くウェンディ。

そこへ斧を持ったジャックが。

斧で扉を破ろうとするジャック。

もはや正気を失い、妻と息子を躾ける=殺すことしか頭にありません。

ジャックは妻と息子を殺すことによって、自分がホテルに認められ、本当の意味での管理人に取り立ててもらえると思い込んでいるのです。

逃げるウェンディとダニー。

浴室の窓からダニーを逃がしたウェンディですが、自分は窓につかえて出られません。

叫ぶウェンディ。

ダニー、逃げて。逃げるのよ

迫るジャック。

浴室の扉を斧で壊し始めます。

あまりの恐怖に泣き叫ぶウェンディ。

今にも部屋にジャックが入ろうとしたその時。雪上車のエンジンの音がします。

ハッとするウェンディとジャック。

ダニーの”シャイニング”で、助けを求められたハロランがフロリダから駆け付けたのです。

ハロランの介入を阻止するために、ジャックは部屋から飛び出していきました。

九死に一生を得たウェンデイも、ダニーの姿を求めて、部屋を出ました。

ダニーとウェンディを求めてホテルの中を探し回るハロラン。

隠れていたジャックの斧がハロランの胸に深々と食い込みました。

ハロランは無念にも絶命、ジャックはダニーの姿を求めてホテル中を走り回りますが、足と頭の負傷のせいで、思うように動けません。

ホテルの庭へ逃げたダニーは迷路の中で、ジャックから身を隠します。

ダニーの姿を求めて迷路の中をジャックはさ迷いますが、ダニーを探しきれず走り回ります。

負傷と出血と疲労で、ジャックの足取りは重く、心臓は脈打ち、限界が近づいていました。

ジャックの隙をついて、ダニーは迷路を飛び出し、母親のウェンディのもとへ。

しっかりと抱き合う2人。

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ハロランの乗ってきた雪上車に必死で乗り込み、悪夢のオーバールックホテルから、逃げ出すことに成功しました。

心臓の限界を超えてしまったジャックは、2人を追うことはもう無理でした。

そして・・・

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ダニーとウェンディも去ったホテルのエントランスに飾られた写真。

その中には・・・

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そこには満面の笑みでほほ笑むジャックの姿がありました。

そしてちょうどジャックの下の位置にある文字「オーバールックホテル、1924年、舞踊会」

グレイディの言った通りジャックはずっとオーバールックの管理人だったのです・・・

3.「シャイニング」の見どころ

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「シャイニング」の見どころは、数多くあります。

また、「2001年宇宙の旅」同様、難解と言われるキューブリック作品として、多くの人が徹底的に語りつくしていますね。

ここではマーシーなりに絞った3つの見どころについて、書いていきます。

ジャック・ニコルソンの怪演

とにかく、主役のジャックを演じるジャック・ニコルソンの演技が凄いし怖い。

見どころ2画像出典:画ぞ画像出典:https://www.amazon.co.jp/

「お客様だよ。」ウェンディを追い詰めたジャック。

ジャックが狂気に取りつかれた極限の表情がこれです。

この表情のインパクトは凄いので、ポスターやチラシ、また数多ある解説サイトなどでも必ず取り上げられる写真です。

でもこれ以外にも、ジャックが徐々に邪悪なホテルの意志に取り込まれていく過程で、見せる表情が怖いです。

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ジャックが初めて、ウェンディに殺意を露わにするシーンですが、もう完全に目が逝っちゃってますね。

「カッコーの巣の上で」でのニコルソンの目も逝ってましたが、「シャイニング」は完全にこれを凌駕していると思います。

まさに、「シャイニング」のジャック役は、ニコルソンしかなかったと言っても過言ではないと思います。

実は、キューブリック監督の完璧主義ゆえのテイクの多さは有名ですが、特にこのシャイニングは顕著で、テイク数のギネス記録として認定されています。

主役のニコルソンと言えど例外ではなく、「お客様だよ。」のあのシーンも実は190テイク以上重ねて、ようやくOKとなったそうです。

名優にも容赦しなかった、キューブリック監督の演出に、さすがのニコルソンも本当の狂気との境目だったのかもしれませんね。

また、ジャックの妻役のシェリー・デュバルは、監督のキューブリックが意図的に追い込んだようで、メイキング映像では、本気で切れて泣き叫んでいるそうです。(私はまだ見ていないので、是非見てみたいと思っています。)

更にハロラン役のスキャットマン・クローザーズは、”シャイニング”について、ダニーと語るシーンで、いつまでもOKが出ずに泣き出してしまったとか。

ダニー役のダニー・ロイドは平気だったそうですが。

ニコルソンの怪演と他の俳優の名演技も存分の楽しめる見どころですね。

シンメトリーにこだわった映像美

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私は大のホラー映画好きなのですが、実は血ドバドバやグロイ映像満載のスプラッターは苦手です。

「シャイニング」には、237号室の膿み爛れた老婆や双子が斧で惨殺されたシーンなどはありますが、実はホラー映画では稀に見る美しい映画だと思うのは私だけでしょうか?

その美しさを醸し出すのが、キューブリックのシンメトリーへのこだわりにあると思います。

写真のあまりにも有名な双子。まさにシンメトリーの象徴ですよね。

細かいところですが、支配人アルマンの執務室。

机の上のコーヒーカップが二つあります。

アルマンの机の上に、なぜコーヒーカップが2つあるのか?

全く必然性が無いと思うのですが、これもキューブリックのこだわりだと思います。

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ジャックがのぞき込む迷路の模型。これも完全なシンメトリーです。

他にも廊下の絨毯であったり、様々なシンメトリーが描かれています。

ホラー映画とは思えない映像美を創り上げた、キューブリック監督。

そのシンメトリーへのこだわりを発見しながら見ていくのも、見どころのひとつと言えると思います。

ステディカムを使用した映像のダイナミズム

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ダニーがジャックから、逃げる迷路のシーン。

ダイナミックな映像ですが、実はこの撮影に当時開発されたばかりのステディカムが使用されています。

見どころ7 画像出典:https://filmaga.filmarks.com/

写真の装置が、ステディカムで、それまで大がかりなレールやクレーンでしか撮影出来なかったブレの無いスムーズな移動撮影が、カメラマンの手持ちで対応できるようになった画期的な発明でした。

ダニーが雪の迷路を逃げるシーン、ダニーを追いかけるジャックがやはり迷路を走るシーン、そしてホテルの廊下をダニーが三輪車で走り回るシーンなどで使用されています。

またステディカム以外にも撮影中にフィルム映像がチェックできる技術が、初めて取り入れられました。

「シャイニング」は、完璧主義者キューブリックの面目躍如たる、革新的な映画だったと言えます。

デジタル全盛の現代の映画にも見劣りしない、ダイナミックかつ美しい映像。

当時の最新技術を思い浮かべながら、見るのも楽しみ方のひとつだと思います。

4.「シャイニング」を見てマーシーが感じたこと

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先ず2点の画像を見てください。

上の画像はキューブリックの「シャイニング」のラストで出てくるジャックです。

そして下の画像は、1997年に原作者のスティーブン・キングが自ら製作総指揮を執ったテレビシリーズ「シャイニング」のラストシーンです。

キューブリック版の「シャイニング」では、ジャックはオーバールックホテルに取り込まれます。(もともとオーバールックホテル自体が、ジャックの創造した世界だという解釈もありますが)

そして過去の写真の中で、笑顔を浮かべています。

キング版「シャイニング」のジャックは、息子ダニーの高校の卒業式に姿を現し(もちろん霊体です)ダニーに「おめでとう。」と声を掛けるのです。

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もう一組、比べてみて欲しいのですが、ダニーと”シャイニング”で通じ合うハロランの姿。

上はキューブリックの「シャイニング」で、ジャックに斧で殺された無残なハロランの最後。

下はキング版「シャイニング」で、ダニーの卒業式に駆け付け、ウェンディと談笑するハロランです。

先述したように、キングの原作小説も大傑作だし、キューブリックの映画も映画史上に残る美しくも恐ろしいホラー映画の傑作だと思います。

ただ、ここで言いたいのは、原作者のキングが激怒するのも仕方がないくらい、小説と映画は、全くの別物だということなんです。

今回、この記事を書くにあたって、キューブリックの「シャイニング」を見直したのは当たり前なんですが、次に原作を読む代わりに、キング制作の「シャイニング」を見てみました。

実はキングの「シャイニング」は、初めて見たのですが、原作者が自ら制作しただけあって、全く原作に忠実(あたりまえですが)でした。

スティーブン・キングは私の好きな作家で、彼のホラー小説はほぼ読んでいるのですが、キングはある意味「汚れた、あるいは呪われた場」を描く作家だと私は思います。

例えば、やはり映画化された「ペット・セメタリー」では、インディアンの呪われた土地で、死んだ動物が甦ってくることから起きる恐怖が描かれます。

「呪われた町」では、セイラムズ・ロットという小さな町の丘に建つ廃墟「マースティン館」

惨劇によって汚された館に引き寄せられた吸血鬼、その吸血鬼によって引き起こされる恐怖が。

そしてキングのシャイニングも、やはり「オーバールックホテル」という邪悪な場の狂気に取り込まれていくジャックが描かれています。

だからこそ、キングの原作そしてキング版のテレビシリーズ「シャイニング」でも、ジャックは最後に、ホテルの邪悪な力から必死に逃れようとします。

息子ダニーと妻ウェンディを無事に逃すために、ボイラーの圧力を下げずに爆発させ、オーバールックホテルの邪悪な意志を打ち砕くのです。

そして、ダニーの卒業式に現れ、ダニーを祝福するのでした。

またキングの原作では、ダニーと同じ力”シャイニング”の保持者ハロランは、ジャックに殺されずに生き延びて、ダニーの卒業式に駆け付けウェンディと談笑しています。

原作でのハロランの重要な役回りを、キューブリックは殆ど無視していると言ってもいいくらいです。

キューブリックは、恐らく邪悪な場としてのオーバールックホテルを描いたのではありません。

ジャック自身の狂気が、オーバールックホテルという場を借りて増幅されていく過程。

あくまでもジャックという人間の狂気が作り出す、恐怖を描きたかったのだと思います。

私は、キューブリックの全作品を見ているわけではありませんので、断言は出来ません。

しかし、例えば「2001年宇宙の旅」で静かに狂っていくコンピューター「HAL9000」(人間ではないですが)とジャックの狂気は、同列の様に感じます。

このように、同じ狂気にしても、キングが良く描く「純粋な悪としての場」

そしてキューブリックが描く「人間としての狂気」

この2つが「シャイニング」という作品の上では、全く対局にあって、それゆえにキューブリックの「シャイニング」をキングが受け入れられなかったということは、必然だったのだと思います。

シャイニングを見て、マーシーが感じたことです。

5.「シャイニング」はこんな人におすすめ

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「シャイニング」は今ではホラー映画の古典的名作とまで言われていますが、そんな「シャイニング」は、こんな人にお薦めです。

ジャック・ニコルソンのファンの人

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ジャック・ニコルソンを知らない人はいないと思いますが、出演作も数多く、その個性的な演技でファンの方も多いですね。

私はジャック・ニコルソン主演の映画では、個人的には「カッコーの巣の上で」が、一番好きな作品です。

カッコーの巣の上で」ではアカデミー主演男優賞という最高の栄誉を受けたニコルソンですが、狂気を演じた演技の迫真さという点では、「シャイニング」のニコルソンが上だと思います。

もしジャック・ニコルソンのファンの方で、まだ「シャイニング」を見ていない方には、是非お薦めしたいと思います。

スタンリー・キューブリック監督の映画が好きな人

ニコルソンファンの方同様、キューブリック監督ファンの方で、まだ「シャイニング」を見たことが無い方にもお薦めです。

シャイニング」は、今でこそ「エクソシスト」と並び称されるホラー映画の古典的名作とも称され、主演のジャック・ニコルソンの名演・怪演でも知れ渡った映画ですが、実は受賞歴が殆どありません。

ですのでキューブリック作品だけど、何となく見てなかったという人は、是非ご覧くださいね。

子役の名演技を見ることが好きな人

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洋画・邦画を問わず、子役の名演技というのは、見ていて唸らされますよね。

ちょっと思い浮かべただけでも、何本かタイトルが浮かんでくると思いますが、「シャイニング」のダニー役のダニー・ロイドの迫真の演技は、主役のジャック・ニコルソンに比べても遜色のないものだと思います。

そして驚くべきことなのですが、実はこのダニー・ロイドの出演作はこの「シャイニング」だけなんですね。

なぜこれだけの名演技をした子役が、早すぎる引退(違うかな?)をしてしまったのか、私は知りませんが、いずれにしろ彼の文字通り一世一代の名演技は「シャイニング」でしか見れません。

是非チェックしてください。

1 COMMENT

ペット・セマタリー スティーブン・キング著(文春文庫) | MARCY

[…] シャイニングの続編、「ドクター・スリープ」の映画がヒットしていますね。MARCYはまだ見てませんが、ジャック・ニコルソン主演の映画「シャイニング」は、とても好きな映画です。また、キューブリックの映画が気に入らなかった原作者スティーブン・キングが、自ら撮りなおしたことでも有名です。このあたりの事情は、MARCYが以前、別のサイトで書いた「シャイニング」の記事が参考になるかもしれませんので、興味のあるかたはどうぞ。 […]

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