こんにちは!
エンタメブリッジ、ライターのハイリです。
今回は、「メリー・ポピンズ大好き芸人」の異名を持つ筆者が、(←すいません、嘘です)「メリー・ポピンズ」(1964年)の続編である「メリー・ポピンズ リターンズ」をご紹介します!
映画は、オペラや演劇などと並んで、「総合芸術」だと言われます。
小説などと違い、「音楽」や「美術」、「踊り」など、多ジャンルの芸術を跨いで作られるものです。
そういった「総合芸術」の観点から言っても、この「メリー・ポピンズ リターンズ」は、音楽もストーリーも、衣装も、踊りも、あらゆるジャンルにおいて卓越しています。
小説を読むのとは違い、そう言った視覚・聴覚的な面を含めて、芸術性のある作品です。
監督のロブ・マーシャルは、ブロードウェイでミュージカル舞台の振付師としてキャリアをスタートした人物です。
彼の腕前を持って、映画という総合芸術をエンターテイメントの極限まで高めた、素晴らしい作品になっています。
要するに、娯楽ですよ、娯楽!
一流のクリエイターが、本気で全力を出して娯楽を作ったら観客も心を動かされますし、観客ひとりひとりの心が動く事で、世界も少しずつ変わるのでは?と筆者は思います。
暗いニュースも多い昨今、「娯楽や映画は世界を救う!」と本気で思っています。
このエンタメブリッジのサイトを読んで救われる読者が1人でも多くいれば良いな、とも思います(テヘペロ)。
では早速、「メリー・ポピンズ リターンズ」を、ご紹介します!
目次
1.「メリー・ポピンズ リターンズ」作品紹介
監督: ロブ・マーシャル
脚本: デヴィッド・マギー
原案: デヴィッド・マギー、ロブ・マーシャル、ジョン・デルーカ
原作者: パメラ・トラバース
原作: メアリー・ポピンズ
出演者:エミリー・ブラント、リン=マニュエル・ミランダ、ベン・ウィショー、エミリー・モーティマー、ジュリー・ウォルターズ、ディック・ヴァン・ダイク、他。
2.「メリー・ポピンズ リターンズ」のあらすじ
画像出典:https://www.disney.co.jp/
それでは、「メリー・ポピンズ リターンズ 」のあらすじをご紹介します。
オリジナル版「メリー・ポピンズ」(1964年)の25年後を描いています。
オリジナル版を見ていない人でも十分、楽しめます。(見ていたほうが、さらに楽しめるのは間違いないですが…!)
今回の主人公は、オリジナル版では子供だったマイケルとジェーン、そして今回初登場のマイケルの子供達3人です。
では、空を飛ぶような気持ちになって、あらすじをどうぞ!
「メリー・ポピンズ リターンズ」のあらすじ(ネタバレなし)
1935年、ロンドン。
早朝に、街灯の点灯夫をしているジャックが、歌いながら街灯を消しています。
(下の写真↓が、ジャックです。)
画像出典:https://www.disney.co.jp/
ジャックが、桜通りにあるマイケル・バンクス家の前を通ると、家の中から、
水道管が漏れたー!
と叫ぶ声が聞こえます。
一家の主人マイケル・バンクスと、その子ども達(双子のジョンとミランダ、その弟のジョージー)が協力して、なんとか水漏れを止めます。
(※下の写真↓が、マイケル・バンクスです。オリジナル版では可愛い男の子でしたが、すっかり成長しておじさんに!笑)
画像出典:https://realsound.jp/movie
そこへ、弁護士がやって来て、
借金を全額返さないと、家を差し押さえるぞ!
とマイケルに告げます。
期限は、今週金曜日までとのこと。
マイケルは、かつては画家でしたが、今は子供を養う為、亡き父のジョージ・バンクスが重役をしていた銀行で働いており、借金もあります。
一年前に、マイケルの妻であり、子供達の母であるケイトは、他界していました。
借金の額は、一般人の年収ほど(!)もあり、なかなか返すことが出来ません。
これは困った…!
一人暮らしをしているマイケルの姉ジェーンもバンクス家にやって来て、マイケルと共に悩みます。
ジェーンは、この↓写真の方!(彼女もオリジナル版では可愛い女の子でしたが、すっかり成熟した女性に!)
画像出典:https://www.disney.co.jp/
そこでジェーンは、亡き父が銀行の株を買っていたことを思い出します。
それがあれば、借金を返せると思い、マイケルとジェーンの2人は家中を探し回ります!
屋根裏部屋を探していると、2人が父親とかつて一緒に遊んだ凧が見つかりました。(オリジナル版で、最後の公園のシーンで皆で遊んでいた思い出の凧です!)
マイケルは、ボロボロになった凧をゴミ箱に捨ててしまいます。
しかし、急に風が吹き込み、凧は窓の外に飛んで行ってしまいます。
公園には、バンクス家の子供達3人と、点灯夫のジャックがいました。
4人は、飛んで来た、見覚えのある凧を追いかけます。
皆で必死に凧を掴んでいると……。
空に光が差し、雲の隙間から、凧に捕まった女性が降りて来ます!
もしかして、彼女は……?!(高まる期待!!!)
「メリー・ポピンズ リターンズ」のあらすじ(ネタバレあり)
画像出典:https://www.disney.co.jp/
空から降りて来た女性は、25年前にマイケルとジェーンの元に来てくれたメリー・ポピンズでした!
(わーい、やったー!)←すみません、筆者の心の声です。
メリー・ポピンズは、地上に降り立つと、初めて会ったはずの子供達3人の名前を呼び、家に帰りましょうと呼びかけます。
ジャックは、子供の頃にメリー・ポピンズの姿を見たことがありましたが、当時と何も変わっていなくて驚きます。
メリー・ポピンズは、ジャックに、彼の師匠であるバート(オリジナル版で、メリー・ポピンズの友人として大活躍した煙突掃除人兼、大道芸人の彼です!)は元気か、と尋ねます。
ジャックは、
バートは、世界旅行中だよ。
とメリー・ポピンズに答えます。
家に戻った子供達とメリー・ポピンズは、マイケルとジェーンに会いますが、2人はビックリ!
マイケルは、子供の頃に出会ったメリー・ポピンズは幻だと思っていたのです。
そんなマイケルとジェーンに、メリー・ポピンズは、昔のように子供達の面倒を見ると告げます。
早速、メリー・ポピンズと子供達は、お風呂に入ります。
これが普通のお風呂ではありません!
湯船に入ると、そこは大海原の中でした。
イルカや魚たちと楽しく泳ぎ回る子供達とメリー・ポピンズ 。
画像出典:https://www.ciamovienews.com/
(※↑このシーンが、ディズニーのファンタジーらしく、想像力あふれる素敵な場面になっています!)
大海原での冒険を終え、元の浴室に戻った子供達は、メリー・ポピンズに魔法のことを尋ねます。
ですが、メリー・ポピンズは、
何のことかしら?
とシラを切ります。(良いですねー、ツンデレなメリー・ポピンズ!かっこいい!←筆者、心の声)
子供達は、そんなメリー・ポピンズに部屋を片付けるように言われ、素直に従います。
一番小さいジョージーは、ゴミ箱に捨てられている父マイケルが描いた絵を拾い、ポケットに入れます。(←これが、後々の重要な伏線になっています!)
絵には、亡くなった母の姿が描かれていました。
一方、株券を探すマイケルとジェーンは、銀行に向かいます。
銀行は、かつて頭取であったミスター・ドース・ジュニアの甥っ子ウィルキンズが跡を継いでいました。
マイケルとジェーンの2人から事情を聞いたウィルキンズは、金曜日の夜中0時まで銀行で待っていることや、株券を探すことを約束します。
ですが実は、イギリスは経済恐慌のただ中にあり、ウィルキンズは、人々の資産を徹底的に取り押さえるような経営をしていました。
そして、ウィルキンズは、マイケルとジェーンが探していた株券をこっそり燃やしてしまいます!
その夜、子供達3人は、母親の形見である壺を売って家計の足しにしようとする意見と、それに反対する意見で喧嘩になり、大事な壺を壊してしまいます。
そこへメリー・ポピンズがやって来て、誰が壊したのか尋ねますが、子供達は互いを責めるばかり。
すると、壺の中から声が聞こえて来ました!
メリー・ポピンズと子供達は、壺を直すために、ジャックも一緒になって、壺の絵の中に入ります。
画像出典:https://www.disney.co.jp/
絵の中で、ジャックと一緒にダンスをするメリー・ポピンズ。
(※ここのシーンも、アニメーションと実写の融合が素晴らしいです。)
狼を追いかけていた子供達3人が乗った馬車が、崖から落ちそうになったところで、子供達は夢から覚めます。
目を覚ました子供達は、いつもの部屋のベッドの上でした。
子供達は、大事な壺を壊した悲しさから亡き母を思い出したり、この家を失いたくないと泣き出してしまいます。
メリー・ポピンズは、そんな子供達に歌を歌って慰めます。
翌日、メリー・ポピンズは、壺を直してもらうため、従姉妹のトプシーの家を子供達と共に訪ねます。
トプシーは、何でも修理出来る店をやっていますが、ちょうどその日は「何もかもが逆さまになってしまう第二水曜日」でした。
家中のものが逆さまになる様子を子供達は楽しみます。
この写真↓が、トプシーさんです。
(名優メリル・ストリープの存在感が光ります!素晴らしきトリック・スター!)
画像出典:https://www.disney.co.jp/
トプシーは、
「壺を必ず直す」
と子供達に約束します。
翌日、マイケルは大切な書類を忘れてしまい、子供達はマイケルを追って銀行に向かいます。
子供達が銀行でマイケルを探していると、以前に家に来た弁護士とウィルキンズが悪だくみをしているのを耳にします。
ウィルキンズは、自分が根回しした通り、バンクス家を取り押さえるように弁護士に話しています。
その話を聞いた子供達は、マイケルに話しますが、信じてもらえません。
がっかりする子供達ですが、暗い霧の中をジャックに出会い、彼の仲間の点灯夫たちと一緒に踊ります。
子供達が家に帰ると、心配したマイケルが叱ります。
マイケルは、不況下で銀行の仕事が大変であることを伝え、自分は妻を亡くしてから少しおかしくなってしまったと、子供達に伝えます。
マイケルと子供達は抱き合います。
いよいよ期限である、金曜日。
株券は見つからず、諦めたマイケル一家は、荷物をまとめてジェーンのアパートに引っ越そうとしています。
すると、ジョージーが凧の修理に貼った紙が、実は、株券であったことが発覚します!(先ほど、ゴミ箱から拾った、絵が描かれた紙切れです!)
ですが、期限である夜中の0時まであと7分しか残されていません!
子供達とメリー・ポピンズ、ジャックと仲間の点灯夫たちは、時計台のビックベンに向かいます。
何と、時計を遅らせるためにです!
メリー・ポピンズが傘で時計台の上に飛び、時計を5分遅らせることに成功しました。
そのおかげで、マイケルとジェーンは、時間までに銀行に株券を持っていくことができました。
ですが、株券の署名欄が欠けていて、自分が株主だと証明できません。
絶体絶命!
そこへ、ウィルキンズの叔父ミスター・ドース・ジュニアがやって来ます。
ミスター・ドース・ジュニアは、ウィルキンズのこれまでの不正行為を暴き、彼を解雇します。
そして、ミスター・ドース・ジュニアは、マイケルとジェーンの父が、25年前に2人のお金2ペンスを銀行に預けていた話をしました。
そしてその2ペンスの利息が貯まり、マイケルの借金を返すのに十分な金額になっていたのです。
そのお陰でマイケル達は、家を取り戻すことに成功しました。
翌日、マイケルと子供達は公園に出かけ、バルーンを買い、空に舞い上がります。
マイケル一家が家に戻ると、急に強い風が吹きます。
メリー・ポピンズは、そろそろ帰る頃だと悟り、また自分の世界である空の上に戻って行きます。
マイケルとジェーンは、またもメリー・ポピンズに助けられ、感謝するのでした。
(いい話です、泣けます……。)
3.「メリー・ポピンズ リターンズ」の見どころ
画像出典:https://www.disney.co.jp/
あらすじに続いては、「メリー・ポピンズ リターンズ 」の見どころをご紹介します。
筆者は、シナリオを書いたりしていますので、どうしても作り手側の視点になってしまいますが、とにかくオリジナル版もこの続編も、キャラクターがとても魅力的です。
ストーリーはそんなに凝ったことをしていなくても、エンターテイメントは作れるんだな、と感動しました。
総合芸術としての衣装、音楽、踊り、演技の卓越性!
まず、「衣装」も芸術作品なんです!
これは、様々な意見があるかと思いますが、筆者はそう固く信じています。
人物の役柄、出自、経済状況、精神状態を表すために、映画の衣装係やデザイナーはその人物にぴったりな服を着せます。
(これは、筆者も知人の映画監督の衣装係をしたことがありますが、その奥深さにため息が出ました!)
衣装も、表現のうちの一つだ。
と筆者は信じていますので、衣装が素敵な映画は作品としても好きです。
「メリー・ポピンズ リターンズ」は、オリジナル版もそうでしたが、それぞれの役柄に合った衣装がぴったりで、それでいて現代的なセンスも表現されていました!
そして、オリジナル版へのリスペクト溢れる音楽を担当したのは、マーク・シャイマンです。
オリジナルの楽曲をモチーフとしながらも、現代的にアップデートされた音楽は素晴らしいの一言。
そして監督のロブ・マーシャルは、ブロードウェイ出身だけあり、ミュージカルパートが
迫力ありすぎて、画面からはみ出すはみ出す〜!
と、映画館で見ると圧倒されっぱなしの筆者でした。
ちょっと舞台を見ているような感覚にもなります。
監督に彼を配したのは当たりだ、と思った瞬間でした。
隠れミッキーや、レジェンド俳優の出演
隠れミッキーが6箇所隠されているそうです。
これは、ディズニー好きの人は、本編を見て確認して見るべし!
(筆者は、話の筋を追うのに一生懸命で、全くわかりませんでした…)
そしてレジェンド俳優の出演もすごいです!
オリジナル版で、メリー・ポピンズの親友バートと、銀行の老頭取の二役を務めたディック・ヴァン・ダイク(↓この画像の方です)が今回も出演しています。
画像出典:https://www.cinematoday.jp/
実は、彼は、現在93歳だそうです!
そんな彼が、老体に鞭打って(失礼!)、ミスター・ドース・ジュニア役で登場します。
机の上でタップダンスを披露するのですが、元気過ぎます。
さすがレジェンド!
4.「メリー・ポピンズ リターンズ」筆者の視点
画像出典:https://www.disney.co.jp/
ところで、なかなか大人になれない男性のことを「ピーターパン症候群」と言いますが、女性の場合は?
女性の場合、特に名称がないようなので、「メリー・ポピンズ症候群」と付ければ良いのにな、と筆者は思っています(笑)。
いかがでしょうか?
そんな筆者も、もちろん「メリー・ポピンズ症候群」の1人です(笑)。
気分が良いと、空を飛ぶような気持ちになりますし、いつまでも大人になりきれないので、些細なことで身近な人たちと喧嘩したりもしてしまいます(笑)。
はい。すみませんでした!(開き直り)
5.「メリー・ポピンズ リターンズ」をオススメしたい人
画像出典:https://www.disney.co.jp/
最後に、「メリー・ポピンズ リターンズ 」をオススメする人を紹介します。
ズバリ言って、ファンタジーやミュージカルが苦手な人以外は、全員にオススメします。
優れた「娯楽」であるほど、より多くの人の心の奥に入り込んで、癒したり、勇気付けたり、気分を明るくする作用があると思います。
ミュージカル好きな人
これはもうミュージカル畑出身の監督が抜擢された時点で、観客のメインターゲットはミュージカル好きな層にロックオンされたと言っても過言ではないでしょう。
間違いないです。
画面からはみ出すようなダイナミックな歌と踊りをお楽しみください!
ファンタジー好きな人
現実世界が息苦しくて仕方ない大人から、ピュアな心を持った子供達まで幅広く楽しんでいただけますよ。
約2時間、ファンタジーの世界に身を置いて、心を洗濯してみるのはいかがでしょうか?
夢見ることを忘れた大人たち
主人公のマイケルは、かつては絵を描いていましたが、今では生活のために銀行で働いています。
この映画では、そのどちらが正しいとか悪いとか結論を出してはいません。
ですが、劇中で語られてはいませんが、自分が本来好きだったことを思い出す、つまりマイケルにとっては絵を描くことの大切さを思い出すのが重要だ、ということだと思います。
夢を忘れていた大人にとって、メリー・ポピンズの登場は、自分のかつての夢を取り戻すことでもあったのではないでしょうか。
これは、筆者の推測ですが、その辺が今回の続編での‘肝’ではないかな、と思います。(ただし、映画の中では直接そのような描写は出てきません。もしかして、時間等の都合で削られたのかもしれませんが…)
マイケルが、どのような形であれ、再び絵筆を執る日も近いのではないでしょうか。
(私がこの作品のシナリオライターなら、絶対に後日譚でそのシーンを入れます!)
以上、「メリー・ポピンズ リターンズ 」をご紹介してきました。
メリー・ポピンズ大好き芸人の出番もここまでです。
私ごとですが、
メリー・ポピンズみたいな人間になりたい!
とダイイング・メッセージ(笑)を残してこの記事を終わりにします。
また続編があれば、日本人の私にシナリオを書かせていただきたいです!
ご静聴、ありがとうございました。
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