映画「インセプション」衝撃のラスト真相!感想とあらすじ解説【ネタバレあり】

インセプション メインビジュアル

こんにちは!エンタメブリッジライターの菜々です。

今回ご紹介するレオナルド・ディカプリオ主演の「インセプション」を私が見るようになったきっかけは、父がDVDをプレゼントしてくれたことでした。

元々、とある船の船内鑑賞用として見られていたものらしく、その中古だけどどうぞということで…。

「船だけあって、さすがにタイタニックじゃないんだね(笑)」なんて会話した覚えがあります。

それはさておき、北米の公開週末3日間で6,280万ドルという興行収入を稼ぎ出した大ヒット映画「インセプション」。

日本の著名人からの評価も高いようで、「新世紀エヴァンゲリオン」の庵野秀明監督はこのようなコメントで絶賛しています。

面白いです。SFアクション映画という言葉にとらわれず、観るとまた面白いです。監督の『夢』『逃避』『現実』『目覚め』 そして『観客』『作り手』という一連のメッセージがまたよかったです。

その他、「メタルギアシリーズ」のゲームクリエイター・小島秀夫さんやあの堤幸彦監督も評価しています。

一体何がこれほどの人々を魅了するのか気になるところですね。

前置きが長くなりましたが、それでは早速見ていきましょう!

1.「インセプション」の作品紹介

公開日: 2010年7月23日 (日本)
監督: クリストファー・ノーラン
出演者:レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール、エレン・ペイジ、トム・ハーディなど。
受賞歴:第83回アカデミー賞での作品賞はじめ、ノミネート総計は183個。75個の賞を受賞。

2.「インセプション」のあらすじ

インセプション1
画像出典:https://www.tohotheater.jp/

「インセプション」に出てくる夢の構造は実に複雑怪奇。

日本で地上放送された時には、現在どの夢の階層にいるのかテロップが表示されたほどです。

できるだけ分かりやすく、あらすじも解説していきますのでぜひ読んでみてください。

「インセプション」のあらすじ(ネタバレなし)

ドミニク・コブ(レオナルド・ディカプリオ)とアーサー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)は、標的の夢に入り込み、潜在意識から重要情報を引き出す産業スパイです。

そんな2人に実業家・サイトー(渡辺謙)から依頼が舞い込みます。

競合会社の会長の息子・ロバート(キリアン・マーフィ)の頭の中に侵入し、「会社を潰す」というアイデアを植え付けるというもの。

コブは作戦遂行に必要なメンバーを集め、夢の中へ…。

しかし、思いがけない事態が次々と巻き起こります。

果たして彼らは無事ミッションを成功させ、現実へ戻ってくることができるのでしょうか?!

「インセプション」のあらすじ(ネタバレあり)

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画像出典:https://www.tohotheater.jp/

コブとアーサーの仕事は、他人の無意識に侵入し重要情報を抜き出すというもの。

日本人実業家・サイトーは、ライバル会社の後継者・ロバートの潜在意識に父親の会社を崩壊させるというアイデアを植え付ける(inception)よう依頼します。

潜在意識に侵入するには、標的を眠らせて夢の中でアイデアを定着させなければなりません。

夢には階層があり、第1階層からそのまた夢の第2階層、第3階層、そして「虚無」と言われる第4階層まで、コブはメンバーと共に深く入り込んでいきます。

下層の夢へ行くほど、夢の中の時間はゆっくり経過します。

現実世界の10時間が、第1階層では1週間、第2階層で6ヶ月、第2階層で10年経過するとされています。

そして夢は共有することができ、設計士によって建物など夢の世界を構築することができます。

考えるんだ、アリアドネ。どうやってここに来た?君は今、どこにいる?

コブがアリアドネ(エレン・ペイジ)を設計士として仲間に入れようと、夢を体験させた時の言葉です。

私たちも朝目覚めた時、「あれ?!夢か、遅刻してなくて良かった」なんて思う時ありますよね。

夢の中で夢であることを意識するのは難しいですが、標的に夢であることを気づかせないことが作戦を成功させるための鍵なのです。

侵入する側のコブやメンバーは「トーテム」というアイテムを使い、今自分がいるのは夢なのか現実なのかを判断します。

ちょっとややこしいぞ…ギブ!という方は、ネタバレなしのあらすじでもこの映画を楽しめると思いますので、そちらへどうぞ。

コブにはかつて愛する妻と子どもたちがいました。

「虚無」の世界で50年もの年月を共に過ごした妻・モル。

しかし、夢と現実の区別がつかなくなったモルは自殺してしまい、その幻像が各層で様々な障害をもたらせます。

犯罪者であるコブは、現実世界で子どもたちとも離れ離れに。

愛する子どもたちを迎えに行くため、犯罪歴を消すという約束の元サイトーの依頼を引き受けたのです。

それぞれの階層で起こった事態を解説していきます。

第1階層

この階層での目的は、後継者・ロバートに「父親との関係を見つめ直させ、遺言の存在を意識させる」ことです。

難なく成功したかに見えた時、ロバートの潜在意識にあった防衛機能によってコブたちは攻撃を受けてしまいます。

雲行きが怪しくなりつつ、第2階層へと潜っていきます…。

第2階層

第2階層での目的は、「ロバート自身が何をやりたいのか」を考えさせることです。

しかし、ここでも予期せぬ出来事が起こってしまいます。

第1階層で受けた攻撃によって、予定よりもキック(夢から目覚めさせるために行う)の時刻が早まってしまうのです。

第3階層

アーサーの機転によりかろうじて第3階層まで降りて来られたメンバーでしたが、ここでなんとロバートが撃たれ、瀕死の状態に。

普通なら夢の中で死ぬと目覚めるだけですが、より深く潜在意識に入り込むため大量の睡眠薬を使っていたことで、永遠に夢の中を彷徨い続けることになるのです。

つまり、作戦失敗…?!

ロバートが死んだら会社を潰すことはできません。

第4階層

第3階層より時間の遅い第4階層。

アリアドネは、ここではまだ生きていたロバートを上層へ連れ出すことに成功します。

コブは同じく虚無に落ちていたサイトーとも再会でき、他のメンバーと生還した様子。

そして、約束通りサイトーに犯罪歴を消してもらったコブは子どもたちと再会、ハッピーエンド。

…と思いきや、夢か現実かの判断基準「トーテム」であるコマが回っているシーンで終わります。

コマが回っていれば、それは夢の中。

止まりかけにも見えるコマのラストシーン、これは夢なのかそれとも現実なのか、最大の謎を残したまま幕を閉じます。

3.「インセプション」の見どころ

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画像出典:https://gigazine.net/

細部までこだわりの詰まったこの映画。

夢の層が変わる度その景色も変わり、現実離れした世界に行ってみたくなります。

もしかしたらあなたも「インセプション」されるかも…?

まだ見ていない方も見どころを予習しておけば、さらに楽しめると思います!(ネタバレを含みます)

監督の遊び心が溢れている

撮った映画に外れなし!緻密な脚本に定評のあるクリストファー・ノーラン監督ですが、「インセプション」にも監督の遊び心が満載です。

まず、登場人物の名前に注目してみてください。

Dominic Cobb(ドミニク・コブ)
Robert(ロバート)
Eames(イームス)
Ariadne(アリアドネ)、Arthur(アーサー)
Mal(モル)
Saito(サイトー)

順番に並べるともうお分かりかと思いますが、頭文字を取っていくと「DREAMS」つまり「夢」になるのです。

ラテン語でドミニクは「主のもの・神のもの」という意味があり、コブはノーラン監督のデビュー作「フォロウィング」に登場するコブに由来するとされています。

コブの亡き妻・モル。フランス語では悪いという意味があり、コブの暗い過去そのものですね。

他の主要メンバーにもそれぞれ由来があるようで、このように作品名や人物名に意味を持たせているのもノーラン監督の特徴です。

時代性がヒットを生んだ

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画像出典:https://www.excite.co.jp/news/

「VR」という言葉もかなり浸透しつつあるのではないでしょうか。

私はゲーマーではありませんが、漫画喫茶にVRゲームが置かれていたり、VRアトラクションを体験できる施設があったりと身近なものになってきたと感じます。

「VR」とは、Virtual Realityの略であり仮想現実のことです。

VRゲームでは、ヘッドセットをかぶると周囲の状況に関わらず、360度デジタルで作られたゲームの世界に入り込んで楽しむことができるようです。

ゲーム以外でも、NASAで宇宙飛行士の訓練や自動車業界などで利用されています。

VR元年と言われる2016年には「ポケモンGO」の配信が開始され、爆発的人気となったことは記憶に新しいと思います。

「ポケモンGO」に使われている技術は「AR」(拡張現実)というもので、スマホ画面に映る周囲の風景にデジタル情報を重ねてポケモンたちが表示されます。

現実世界を拡張する「AR」、仮想の世界に入り込む「VR」。

設計士が構築し、複数人で夢を共有するという「インセプション」の世界観にどこか似ていませんか?

こういった技術が身近になった現代の私たちに、ちょっとありえるかも…と共感を与えたことがヒットした理由の1つとも言えそうです。

作中ではこんなシーンもあります。

夢の世界を安定させるための鎮静剤の調合師・ユスフを仲間にする際、夢を共有している多くの人々がぐっすりベットで眠っていました。

これを見たイームスの「毎日、寝に来ているのか?」という問いに対して、老人はこう答えます。

いいや、目覚めに来ているのだ。
彼らにとって夢が現実なのだ。あんたは違うかね?

何百年、いや何十年か先もしかしたらこんな未来が待っているのかもしれません…。

最大の謎!ラストのコマ

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画像出典:http://gaagle.jp/gagazine/

ラストシーンのコマが回り続けるのか否か、この映画最大の謎として様々な説が飛び交っています。

ミッションを成功させ、子どもたちのいる家にやって来たコブはトーテムであるコマをテーブルの上で回します。

愛する子どもたちと念願の再会を果たしたコブは、コマをもう見てはいませんでした。

止まるのか…?というギリギリ分からないところで映画の幕が閉じられます。

コマが止まれば子どもたちと再会できたのは現実であり、ハッピーエンドとなります。

しかし、回り続ければそれは夢の中…。

見た人全員が「どっちなの?!」と思ったことでしょう。

ノーラン監督が残したこの謎の真相を明かすべく諸説唱えられていますが、どちらかというと現実に戻れた説が強いかなと思います。

マイルス教授役のマイケル・ケインが、とあるインタビューでこう答えています。

コマは最後に倒れるよ。
夢に1度も出ていない私が最後に登場しているということは、あれは現実だということだ。

その他の根拠としては、

  • コブは夢の中で結婚指輪をしていたが、ラストではしていなかった
  • 子どもたちの服装が違う
  • 子役が4人出ており、ラストの子どもたちは成長している

などなど、俳優の発言まで出ているなら現実だったのね!と納得できるかもしれません。

ただ、監督はあのクリストファー・ノーラン監督であり、真実を知っているのは彼のみ…。

そこで、B.Bキング好きの父の元で育ち、ジャズバーにいつか行ってみたいな、なんて思う私は劇中で使われているある曲に注目してみました。

キックの合図として使われている、エディット・ピアフの”Non, je ne regrette rien”。

エディット・ピアフは元々好きだったのですが、喫茶店でゆっくりコーヒーを飲んでいるとたまにこの曲が流れてきてハッとなります。

「夢じゃないよね?!」って(笑)。

ちょっと浸り過ぎかなと自覚はありますが、この映画にそのくらい印象を植え付けられました。

“Non, je ne regrette rien”は「私は何も後悔しない」という意味で、こんな歌詞があります。

過去のいいことも悪いことも
何もかもがどうでもいいの

過去の償いはしたわ、清算したわ、忘れたわ
もう過去のことははどうでもいいの

過去の愛も、その余韻といっしょに清算したわ
私はすっかり片をつけたから、ゼロからやり直すの

コブは自分が植え付けたアイデアによって、愛する妻・モルを失います。

その罪悪感から潜在意識に問題を抱えていましたが、アリアドネがきっかけとなり最後にはモルの影と決別します。

映画と通ずるものがあるような気がしてなりません。

実はこの”Non, je ne regrette rien”をスロー再生したものがアレンジされて、テーマ曲”Dream Is Collapsing”となっていると言われています。

もし”Non, je ne regrette rien”がこの映画のテーマなら、過去を克服してこれからどう生きるかが重要であるというメッセージが込められているのではないでしょうか。

ノーラン監督が現在まで名言を避けている以上、夢か現実かどちらを信じるかは観た人自身が決めるのがベストなのでしょうね。

最後の真相を解き明かす過程で、自分なりのメッセージを発見できたことがこの映画の見どころだと思っています。

4.「インセプション」をオススメしたい人

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画像出典:https://www.cinemacafe.net/

夢の構造やこの映画ならではの職業は複雑ですが、難しいから見ないでおくという選択肢はもったいないと思います。

「純粋に楽しむと理解できるはず」とノーラン監督は言っているように、難しそう…というフィルターは不要です。

こんな人にオススメしたいです。

非現実的世界に浸りたい人

こう思って映画を見たい方も少なくないはずです。

言ってしまえば、夢の中なんて何でもありです。(笑)

夢なんだから、でかくいこうぜ。

イームスがそう言ってグレネードランチャーをぶっ放すシーンは気分爽快です。

その他、重力が反転するホテルでの格闘シーンもおすすめです。

この格闘シーンのコンセプト画をワーナーが気に入り、映画化が決定されたほど。

私たちも普段夢を見ることがあります。

朝起きたら内容を覚えていないことの方が多いかもしれませんが、夢の最高峰を具現化してくれたのが「インセプション」の世界だと思います。

もしこの映画が4Dで再上演されたら絶対見に行きたいですね。

夢オチはちょっと…と思っている人

この物語は実はすべて夢だった、というのが夢オチです。

無理やり終わらせようとする作品も多く、これまでのストーリーは何だったんだ!とふざけた結末に毛嫌いする方もいらっしゃるでしょう。

夢オチにも歴史があり、古くは中国の古典・「壮子」の一節「胡蝶の夢」から始まります。

また、誰もが知る児童文学「不思議な国のアリス」も夢オチの1つです。

しかし、「インセプション」は無理やり終わらせようとしている感じは全くなく、むしろ夢オチでも全然ありなんじゃないかと思わせるほどです。

それはストーリーがしっかりしていて、登場人物1人ひとりがキャラクターを持っているから、ラストまで、いやエンディングまで虜にさせる仕掛けが何重にも張られているからです。

どんでん返しの禁じ手を言われる夢オチ作品の中でも「インセプション」は傑作と言われるその理由をご自身の目で確かめてほしいです。

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