演技力に引き込まれる!?映画 アイ・アム・サムのネタバレ感想

こんにちは。
エンタメブリッジライターのwaiです。
今回は、日本では2002年に公開され、ピュアな親子愛に心を打たれる映画「アイ・アム・サム」についてご紹介します。

知的障害のある父親の子育てと言う、考えさせられる題材を扱っていますが、女性監督らしい明るい色彩と、BGMに使われているビートルズのカバー曲達が、映画全体の雰囲気を優しくハッピーなものにしています。

この記事では、そんなビートルズのBGMが使われる事になった意外な理由も含めて、映画の見どころをご紹介していきます!

映画をまだ観ていないは、ネタバレの項目以外をご覧ください。

※障害のある方についての表記として、「障がい」「障碍」「障害」と様々なものがありますが、当記事では内閣府の見解に沿って「障害」という表記で統一しています。(2019年2月現在)

1.アイ・アム・サムの作品紹介

公開日: 2002年6月8日 (日本)
監督:ジェシー・ネルソン
脚本:クリスティン・ジョンソン、ジェシー・ネルソン
出演者:ショーン・ペン、ミシェル・ファイファー、ダイアン・ウィースト、ダコタ・ファニング、ローラ・ダーン
受賞歴:ショーン・ペンノミネートがアカデミー賞主演男優賞にノミネート。ダコタ・ファニングが放送映画批評家協会賞、ゴールデン・サテライト賞、ラスベガス映画批評家協会賞、ヤング・アーティスト賞受賞、映画俳優組合賞の助演女優賞に最年少でノミネート。日本アカデミー賞 外国作品賞にノミネート。

2.アイ・アム・サムのあらすじ紹介

アイアムサム画像(画像出典:https://movies.yahoo.co.jp/movie/)

それでは、アイ・アム・サムのあらすじをご紹介します。

ネタバレなしとネタバレありに分かれているので、映画を観るまで結末を知りたくない方は、ネタバレなしの方のみご覧ください!

アイ・アム・サムのあらすじ(ネタバレなし)

アイアムサム画像(画像出典:http://cybilla-film-kritik.blogspot.com/)

知的障害があり、7歳の知能レベルのサム(ショーン・ペン)は、ホームレスの女性との間に授かった子供ルーシー(ダコタ・ファニング)と幸せに暮らしています。

ルーシーの母親は、出産後すぐに逃亡した為、隣人のアニー(ダイアン・ウィースト)や、同じく知的障害を持つ仲間達と相談しながら、ルーシーを育てています。

ルーシーが小学校へ上がる年齢になり、他の父親とサムの違いや、自分の知能が父親の知能を追い抜いてしまった事に悩み始めます。

そんな折、不幸な偶然が重なり、サムはソーシャルワーカーから「父親としての養育能力」に疑問を感じられ、ルーシーは施設に引き取られてしまいます。

ルーシーを取り戻す為、サムは、エリート弁護士のリタ(ミシェル・ファイファー)と一緒に法廷で争う事を決意します。

アイ・アム・サムのあらすじ(ネタバレあり)

アイアムサム画像(画像出典:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/)

知的障害で知能が7歳ほどのサムは、ホームレスの女性との間に愛娘ルーシーを授かるも、母親は出産後すぐに逃亡してしまいます。

サムは途方に暮れますが、優しい隣人アニーや、サムと同じく知的障害を持つ4人の仲間達と相談しながら、ルーシーを育てます。

小学校へ入学したルーシーは、自分の知能がサムを追い抜いてしまった事や、同級生から自分の父親がバカにされたり、笑われたりする姿を見る事が、だんだん辛くなります。

そんな折、サムが売春婦に声を掛けられている所を売春未遂と勘違いされ、逮捕されてしまいます。
容疑はすぐに晴れて釈放されますが、サムに子供がいると知ったソーシャルワーカーから目をつけられるようになります。

ルーシーの誕生日に、サプライズで小学校の友達を呼んで大勢でパーティーを企画したサムに、ルーシーの同級生の少年が反抗的な態度を取ります。

ルーシーが来る前に少年を隠れさせようと、サムが少年の肩を押している所を、彼の父親が止めに入り、たまたま様子を見に来たソーシャルワーカーが、サムが子供に暴力をふるったと勘違いして通報してしまいます。

前回の売春未遂や知的障害の事も加味され、サムにちゃんと養育能力があると判断できるまで、ルーシーは施設で保護される事になり、親子は離れ離れになってしまいます。

ルーシーを取り戻す裁判の為、エリート弁護士のリタに依頼し、リタは同僚達に対するメンツを保つ為、彼の弁護を無償で引き受ける事になります。

裁判では、アニーの外出恐怖症を乗り越えての証言も、サムがリタと一生懸命練習した証言も、全て相手側の検事にやり込められてしまいます。

ルーシーが里親のランディ(ローラ・ダーン)に引き取られて、落胆するサムにリタはやる気を出させようとしても、サムはなかなか心を開きません。

そんなサムに感情的になったリタは、自分の内面をサムにさらけ出します。

エリートでなんでも出来る女性に見える一方で、実はリタの内面は劣等感だらけで、不倫をしている夫や、心を開いてくれない子供との関係に悩んでいる事を泣きながら話すうちに、サムの心の扉も開きます。

少しでもルーシーの側で過ごしたいサムが、ルーシーが住むランディの家の近所へ引っ越すと、ルーシーは毎晩ベッドを抜け出し、サムに会いに行くようになります。

その度に、サムはランディの元へ、ルーシーを送りに行きます。

最初はそれに困っていたランディも、ルーシーのサムを想う気持ちを理解し、裁判の前日に自分からルーシーをサムの家に送り届けます。

そんなランディにサムは、ルーシーには母親も必要だと考えていたので、ランディの存在が必要な事を伝えます。

やがてサムとルーシーの深い絆にみんな納得し、サム1人だけではなく、ランディや、離婚して母子家庭になったリタをはじめとする、地域ぐるみのサポートをする事で、2人はまた親子でいられる事になりました。

3.アイ・アム・サムの見どころ

アイアムサム画像(画像出典:https://movies.yahoo.co.jp/movie/)

次にアイ・アム・サムの見どころをご紹介します。

映画の結末には触れていないので、まだ映画をご覧になっていない方もご安心ください。

ルーシーが天使過ぎて泣ける!!

アイアムサム画像(画像出典:http://tomohiroohkubo.hatenablog.com/)

サムの娘、ルーシーがとにかく天使です!!

透き通るような白い肌、ガラス玉のように光る青い瞳、絹糸のようなブロンドヘア、全てを兼ね備えたこの美少女に、誰もがきっと心をつかまれるはず!

見た目の可愛らしさはもちろん、サムを愛する気持ちが痛いほど伝わって来る、ルーシー役のダコタ・ファニングの演技に何度も胸が締め付けられました。

他の父親と自分は違うと謝るサムの手を握り

「謝らないで 私は幸せだわ。ほかのパパは一緒に遊べない。」

と、その違いを幸せだと言えるルーシーの尊さ。

そのシーンでの、優しさと愛に満ちたルーシーの表情は本当に素晴らしいです。

自分が親の知能を追い抜いた事に気付きつつも、それを隠そうとするいじらしさも、観ていて切なくなります。

ダコタ・ファニングには、実際に知的障害を持った叔母がいます。

そんな環境で育ったダコタの子供離れした洞察力や、思いやりが生かされた演技に、監督も圧倒されたようです。

ダコタがこの映画で多くの賞を受賞したのも納得ですね。

サム役 ショーン・ペンの徹底した役作りに引き込まれる!

アイアムサム画像(画像出典:https://movielover.exblog.jp)

ショーン・ペンは、役作りの為に実際に福祉施設で知的障害をもった方々と接して、彼らの話し方、身振り手振りなどを学んだそうです。

その効果もあって、まるで実在する「サム」という人物のドキュメントのように、サムと言うキャラクターが生き生きと、リアルに表現されています。

サムの知能は7歳でも感情面はとても成熟しています。

その為、人の心の痛みが良くわかったり、他の人には分からないような言葉の奥の意味をくみ取ったりする事が出来ます。

時折見せる真剣な表情で、そのコントラストが上手く表れています。

また、劇中でサムがケーキを持って転ぶシーンや、高い木に登っているシーン、ルーシーを抱えてグラウンドを走り回るシーンなどは、全てショーン・ペンからの提案やアドリブだと知り驚きました!

どのシーンもとても印象的なので、是非その当たりも注目してご覧ください。

実際に知的障害のあるキャストが出ている?!

アイアムサム画像(画像出典:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/)

本作の制作にあたり、監督をはじめとするスタッフは、綿密なリサーチをしています。

中でもL.A.GOALという福祉施設で、数か月に渡りリサーチを行ったようです。

サムの友人役として、知的障害のあるキャストに登場して欲しかった監督はその福祉士施設から、2人をサムの友人役として抜擢します。

おっとりしていつも笑顔のジョー(ジョセフ・ローゼンバーク)と、大きな眼鏡が印象的なブラッド(ブラッド・アラン・シルヴァーマン)です。

ジョーとブラッドが出てくるシーンは、観ていてとても和みます。

中でもルーシーの靴を選ぶシーン、留守番電話のメッセージを考えるシーンなどは、彼らのアドリブで撮影したそうです。

彼らやサムと行動を共にするイフティ(ダグ・ハッチソン)と、ロバート(スタンリー・デサンティス)はプロの役者さん達ですが、とても息がぴったりです。

サムと仲間たちのシーンは、みんなの楽しげな様子がとてもよく伝わり、一緒に楽しい気持ちになれます。

監督こだわりの色彩にも注目!

アイアムサム画像(画像出典:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/)

監督のジェシー・ネルソンは、本作で色のイメージを上手に取り入れています。

映画の中でも、病院や児童裁判所などの冷たいイメージのシーンは、全体的に青みがかった色になっています。

その他、サムの不安や恐怖、悲しみなどが表れているシーンも青い色調になっています。

サムの家は、最初はグレーの色調ですが、ルーシーの成長に伴い、段々とカラフルになって行きます。

また、外出恐怖症のアニー(ダイアン・ウィースト)の部屋も、色とりどりの糸や織物に囲まれた美しい空間になっています。

物語の後半では、ルーシーの里親役のランディ(ローラ・ダーン)が、いつも来ている服の色、赤がポイントになって来ます。

そのように、心情やシーンに合わせた色彩が、見事にストーリーとマッチしているのも本作の見どころの一つです。

また、映画のエンディングでカラフルな絵が登場しますが、これは全て前述の福祉施設L.A.GOALで暮らす方々が、映画を観て描いたものだそうです。

どれも映画の雰囲気にとても合っている、素敵な絵ばかりなので、そちらも観て頂きたいです!

ビートルズのカバー曲を使った意外な理由とは?

アイアムサム画像(画像出典:https://movies.yahoo.co.jp/movie/)

本作では、ところどころで使用されるビートルズの名曲を、豪華なアーティストがカバーした事でも話題になっています。

そもそも、ビートルズの曲を利用した理由は、知的障害を持つ方々に、ビートルズのファンがとても多いからだそうです。

サムもビートルズが大好きな設定なので、家にはビートルズのポスターやグッズが沢山あり、娘の名前をビートルズの曲名から“ルーシー・ダイアモンド”と名付けます。

サムはビートルズを通して世の中を理解しているので、ビートルズはサムの世界にとって欠かせない存在になっています。

本当は、実際にビートルズ本人達の曲を使用しようとしたところ、予算の関係で断念し、色々なアーティストにカバーを依頼する事になったようです。

ところが、そのカバーがとても好評で、映画のサントラがグラミー賞の最優秀コンピレーション・サウンドトラック・アルバム部門にノミネートされる程の人気が出るようになるとは、当時は誰も思わなかったでしょう。

カバー曲の中でも特に「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」と「ブラックバード」が個人的に好きです。

その他の曲も全て素晴らしい仕上がりなので、皆さんも是非お気に入りの曲を見付けてみてください。

4.アイ・アム・サムはこんな人におすすめ

アイアムサム画像(画像出典:https://blogs.yahoo.co.jp/yasuo_ohholy/)

アイ・アム・サムは、それぞれの立場での、それぞれの正解や正義があり、人の数ほど正解があると考えさせられる映画です。

多くの方に観て頂きたい映画ですが、その中でも、特に「こんな人におすすめ!」というのをご紹介します!

子供が好きな人

子供が好きな人なら、映画のメインビジュアルになっている、サムとルーシーがブランコに乗っている画像のルーシーの笑顔で、すでに癒されるはずです。

ルーシーの天使っぷりについて、見どころでもご紹介しましたが、可愛いだけでなく、子供なりに悩む姿もとても健気で心を打たれます。子供が好きならとにかく観て後悔しません!!

障害を持った方への理解を深めたい人

アイアムサム画像(画像出典:https://plaza.rakuten.co.jp/movielover/diary/)

本作で紹介されている障害を持ったの方のパーソナリティーは、ほんの一部ですが、事前にしっかりしたリサーチをしているお陰で、とても分かりやすく表現されています。

監督は本作のテーマを

「どんな親でも強みがあれば弱点もあり、ある意味では誰もが障害を抱えているのだ」

と話していました。

サム役のショーン・ペンは、ブラッド役のブラッド・アラン・シルヴァーマンに

「違うのはお互い様だ。」

と話していたようです。

そんな監督やショーンの見解が作品によく表れています。

サムと接していくうちにリタの心の鎧が外れていき、最後はサムに救われていると感謝するシーンも、実際に障害のある方と接した人達の体験を元にしているそうです。

この映画を観ただけで、障害を持った方への理解が深まるとまでは言いませんが、観終わってから感じるものは、何かしらあるはずです。

ビートルズが好きな人

ビートルズのカバー曲達と、ビートルズに関するエピソードの数々は、ファンなら嬉しくなってしまうのでは無いでしょうか?

ビートルズ愛を所々に感じられるこの映画は、ビートルズ本人達の曲は使用出来なくても、ルーファス・ウェインライトが歌う「アクロス・ザ・ユニバース」に、ジョン・レノンの息子、ショーン・レノンがギターで参加しています。

また、ポール・マッカートニーとオノ・ヨーコも実際に映画を観て気に入ったようです。

ジョージ・ハリスンは、残念ながらこの映画の公開直前に亡くなり、観る事ができませんでしたが、物語の終盤で、サムとリタがジョージ・ハリスンの才能を称えるシーンがあります。「ジョージに捧げる形になった。」と監督が話すそのシーンも、心が温まる、とても素敵なシーンなのでビートルズファンには是非観て頂きたいです。

親子モノのストーリーに弱い人

アイアムサム画像(画像出典:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/)

サムの親子と、リタの親子、それぞれ状況は違っても問題を抱えています。

親子モノのストーリーに弱い人は胸に響くシーンの連続なので、観る前にハンカチやティッシュをご用意ください。

私も、この映画を観る時はティッシュが欠かせません…。

リタの言葉には、実際に子供を育てた事がある親なら共感するものが多いと思います。

また、現在子供がいなくても、子供が出来てから観ると、更に泣けるという意見も多いので、数年後に再度観返して、自分の反応を楽しむという、観かたもおすすめです!

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