SF映画の金字塔「2001年宇宙の旅」モノリスとは何なのか?音楽を含めて解説!

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こんにちは、エンタメブリッジ ・ライターのハイリです。

皆さんは、宇宙旅行に気軽に行ける時代がやってきたら、行ってみたいですか?

私は、高い所が苦手なので(笑)、できれば行きたくないのですが、それでも広大な宇宙にはとても関心があります。

映画で宇宙に関するものは沢山ありますので、それを観て、頭の中で宇宙に想いを馳せています…。

そして今回は、宇宙を扱ったSF映画の中でも、映画史上、他の作品に多大なる影響を及ぼした「2001年宇宙の旅」について、解説してみたいと思います!

1968年公開の映画ですが、全く色あせていません!

まさにSF映画の金字塔です!

1.「2001年宇宙の旅」作品紹介

公開日: 1968年4月11日 (日本)
監督: スタンリー・キューブリック
脚本: スタンリー・キューブリック、アーサー・C・クラーク
出演者: キア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド、ウィリアム・シルベスター、ダグラス・レイン
受賞歴: アカデミー賞特殊視覚効果賞、ヒューゴー賞、受賞。

2.「2001年宇宙の旅」のあらすじ

あらすじ
画像出典:https://finders.me/

続いては、「2001年宇宙の旅」のあらすじをご紹介します。

「2001年宇宙の旅」のあらすじ(ネタバレなし)

一般的に、難解なストーリーだと言われることもあるようですが、あらすじをまとめると意外とシンプルです。

ただ、他の一般的な娯楽映画とは一線を画し、説明を極力排しているので、始めはわかりにくいように感じられるかもしれません。

大きく3つのパートに分けられます。

1.人類の夜明け

2.木星使節

3.木星 そして無限の宇宙の彼方へ

の3つです。

まず、1.人類の夜明けでは、人類の遠い祖先である猿人が、獣のような暮らしを送っているところから始まります。

そこへ黒くて縦に長い石の板のような謎の物体「モノリス」が登場します。

モノリス
画像出典:http://axelay01.hatenablog.com/

猿人たちは、この「モノリス」を取り囲み、騒いでいます。

その後、「モノリス」の作用なのか、猿人たちは、骨などを武器として使うことに目覚め、集団同士で喧嘩を始めてしまいます。

そして、それから400万年後……。

我々と同じ見た目をした人類が、月の探索をする過程で、また「モノリス」が発見されます。

アメリカ宇宙評議会のフロイド博士が、その調査に向かいます。

そして、調査中、400万年ぶりに太陽光を浴びたモノリスは、宇宙に向けて強力な電波を発するようになりますが……。

「2001年宇宙の旅」のあらすじ(ネタバレあり)

ネタバレあり
画像出典:https://eiga.com/

ここから、2.木星使節のパートに入ります。

先ほどのモノリスが強力な電波を発していたのは、木星に向けてでした。

そして、18か月後、宇宙船ディスカバリー号が、木星へ探査に向かいます。

乗組員は、船長のデビッド・ボーマンとフランク・プールです。

宇宙船には他にも、人工冬眠中の3人の隊員も眠ったままの状態で乗っています。

また、史上最高の人工知能と言われるHAL(ハル)と言うコンピュータも搭載されています。

HALは、かなり高度な知能を持ち、船長は乗組員の1人のように扱っているとインタビューに答えているほどです。

ですが、宇宙航海の途上、HAL(ハル)が機械の故障を告げますが、故障は見つかりませんでした。

乗組員の2人は、HAL(ハル)の不調を疑い始めます。

2人は、HAL(ハル)に聞かれないように、閉鎖された空間で、HALの思考部を停止させることを決めます。

ですが、高度な知能を持ったHALは、遠目に、乗組員2人の会話を読唇術(!)で読み取ってしまうのです。

そこからHALの、人間への反乱が始まります。

HALはまず、船員のプールが船外活動中、宇宙服の機能を破壊します。

プールは、宇宙空間に放り出されてしまいます。

そして、人口冬眠中の三人の乗組員たちも、生命維持装置をHALによって切られてしまうのです。

死闘の末、何とか生き残った船長は、HALの思考部を予定どおり何とか停止させます。

そして1人生き残った船長は、木星到着後に船員全員に自動で見せられるはずだった動画を目にします。

その動画では、今回の探索の真の目的が「モノリス」であったことが明かされます。

ここから、3.木星そして無限の宇宙の彼方へのパートに入ります。

1人生き残った船長は、探索活動を続けます。

そしてその木星への軌道上で「モノリス」と遭遇します。

ところが、今回の「モノリス」はこれまでとは少し違います。

船長は、宇宙のあらゆる神秘を目にします。

光り輝く流線、爆発する星、巨大な瞳などなどです。

色彩と光が歪み、誰も経験したことのないような不思議な映像です。

これは、「モノリス」を作った創造主が、船長を宇宙のあらゆる場所に連れ回しているのです。

そして、最後は創造主たちのいる高級ホテルのような「まぼろし」に船長は辿り着きます。

そのホテルは、創造主たちが地球の人類の文化を真似して作った「まぼろし」でした。

その場所で船長の記憶が洗い出され、精神がさらに高次に連れていかれます。

そして、人類は、またさらなる進化を遂げます。

船長は進化を遂げ、「スターチャイルド」へと進化していくのです。

3.「2001年宇宙の旅」の見どころ

見所
画像出典:https://eiga.com/

続いては、「2001年宇宙の旅」の見どころを解説していきます。

圧倒的な映像美!

何と言っても、この世のものとは思えない映像美です。

宇宙の話なので、ある意味、この世ではないんですけどね(笑)。

特にラストの船長がスターチャイルドに進化を遂げるまでの一連の映像がとんでもないです!

人類の誰もが見たことのない不思議な宇宙の作用を、天才監督のキューブリックが見事に映像で表現しています。

何度も言いますが、1968年にこの映像クオリティはとてつもない天才です。

現代のようにCGもない時代なので、大掛かりなセットを作るなどして撮影されたそうです。

キューブリックがあまりに完璧主義過ぎる為、中には精神的に疲弊してしまい故郷に帰ってしまうスタッフもいました。

衣装やセットのデザインの細部が若干レトロなので、その辺で時代を感じますが、それ以外では本当に近未来の世界が表現されています。

キューブリックの天才的な映像センスが、細部まで、遺憾なく発揮されています。

ラスト近くの宇宙のあらゆる空間をトリップする映像ですが、公開当時には、ドラッグをキメた時のトリップ状態に似ている、と若者の間で話題になったそうです。

それを見に映画館に向かう若者もたくさんいたとか(笑)。

また近年、2018年には、製作50周年を記念してIMAX版がリバイバル上映されていました。

映画館の音響と大画面で楽しみたい傑作だと思います。

私は、2018年の映画館での上映を見に行くことが出来ず、泣く泣く家庭用テレビ画面で鑑賞しましたが、本当に無念です。

素晴らしい音楽!

暗転した画面に流れるクラシックの音楽。

当時、SF映画でクラシック音楽を多用するのは大変珍しいことだったそうです。

また、「新世紀エヴァンゲリオン」でクラシック音楽が多用されるのは、この「2001年宇宙の旅」の影響だとも言われています。

それくらい、後世の映画に与えた影響が大きい作品です!

シュトラウス「美しき青きドナウ」に始まり、かの有名な「ツァラトゥストラはかく語りき」(この曲イコール「2001年宇宙の旅」だと認識している人が多いのではないでしょうか!)

名曲揃いですし、宇宙の荘厳さと、クラシックの崇高さがとても合っています。

他にも、ジェルジ・リゲティ「アトモスフェール」、「レクイエム」や、IBM社によって初めてコンピューターで演奏された「デイジー・ベル」と言う曲も劇中に使用されています。

どれも映像と音楽がぴったりで、「映画というより、芸術作品かよ!」と突っ込みたくなるほどのクオリティの高さです。

完璧なセット

当時、監督のキューブリックは、ありとあらゆる専門家と考証を重ねて、このセットや機械を作り上げました。

デザイン性の高さもさることながら、各分野の専門家の知見が生かされた素晴らしいセットです。

さすが、完璧主義者のキューブリック!と叫びたくなるほどのクオリティの高さです。

4.「2001年宇宙の旅」ハイリの視点

2001年宇宙の旅ハイリの視点
画像出典:https://eiga.com/

続いては、この記事の筆者であるハイリの視点をご紹介します。

映画史上には、「完璧主義者」としてスタッフ泣かせと言われた天才監督たちが沢山います。

私の知る限り、有名どころでは、黒澤明監督や、宮崎駿監督、マイケル・チミノ監督などです。

どの監督の作品も、確かに芸術作品並みの緻密な絵で構成されており、まさに映画史に残る作品を多数残しています。

そして今回ご紹介したスタンリー・キューブリック監督も彼らと肩を並べる「完璧主義者」として名を馳せていました。

その完璧主義者ぶりが遺憾無く発揮されているのがこの名作「2001年宇宙の旅」です。

徹頭徹尾、貫かれたその作家性を、後世に生きる私たちは、しかと目撃することができます。

キューブリックと仕事をした後、疲労のあまり故郷に逃げ帰ったスタッフもいるとか…。

天才監督の頭の中のイメージを忠実に絵にするためには、それを下支えするスタッフたちは振り回されるのだろうと思います。

ですが、映画史に残る名作にスタッフとして関われたことは彼らにとっても大きな誇りになるのではないでしょうか。

5.「2001年宇宙の旅」をオススメしたい人

オススメ
画像出典:https://eiga.com/

そんな「2001年宇宙の旅」は、以下のような人にオススメです。

宇宙が好きな人

私個人的には、宇宙に興味があり、色々な宇宙関係の博物館にわざわざ出かけてしまうタイプの人間ですが、周囲にはあまり声高に「宇宙が好き!」と叫ぶ大人はいないです。

とても残念です……。

「宇宙が好き!」と声高に叫ぶと世間から白い目で見られるかもしれませんが、映画で宇宙を体験する分には、全く問題ありません。

「私、宇宙になんか全然興味ないんだから!」と涼しい顔をしながら、宇宙映画を楽しんでください(笑)。

この映画が作られた頃は、世界は東西冷戦の最中にありました。

アメリカと旧ソ連は、宇宙開発競争にしのぎを削っていたのです。

そして1969年7月、アメリカの宇宙飛行士アームストロングが世界で初めて月の表面に着陸しました。この映画が公開された翌年です。

ですので、当時の時代背景を考えても、この映画が未来を文字通り予言していたことがわかります。

監督や原作者の先見の明が、素晴らしいですね。

芸術性の高い映画が好きな人

クラシック音楽に、極端に説明を廃したストーリー展開、宇宙の荘厳な映像、とアート系の映画を大好物とする大人な方には特にオススメです。

きっと、崇高な心を持ったピュアな(?)大人のあなたは、どハマりすることでしょう!

近年のハリウッド映画のような定型のストーリーに飽きてしまった方にもオススメです。

メカニック好きな人

メカニックつまり機械好きな人には、美術がたまらないと思います!

キューブリックが考証を重ね、細部までこだわり抜いた機械の数々です。

特に、宇宙関連のメカニック好きの人には、たまらないと思います。

メカニックに詳しい人にとって十分見応えのあるものだと思います。

(私は、機械がよくわからないので、想像ですが……)

とにかくキューブリックの完璧主義が徹頭徹尾貫かれていて、メカニックにおいても当時の最高のこだわりを見せています!

最後に、

で、結局「モノリス」って何?

という人もいるかと思います。

これは、原作の小説に詳しいことが書いてあるようです。

「モノリス」とは、宇宙で最初に知性を持った生命体が作ったものだそうです。

人類以外の「何者か」、つまり「造物主」のような存在が作ったのです。

その「造物主」は宇宙全体の知的生命体を探しているうちに、精神ほど貴重なものはないという結論に達したようです。

そしてその精神の発現を促進するため、この「モノリス」を作り、宇宙のあらゆるところにばらまいた、というのです。

そのうちのいくつかが、太陽系の人類がいるエリアにもあった、という訳です。

この映画の最後では、人類はもはや「スターチャイルド」というものに進化し、それがこれまでの人類と同じものなのかなんなのか映画の中でははっきり説明されていません。

最近、キューブリックがラストシーンについて解説する動画がインターネット上にアップされました。

その中で監督は、「スターチャイルド」に進化した船長は地球に戻って行く、その後のことは想像するしかない、と述べています。

つまり、観客の想像力に委ねられている部分が大きいということです!

この辺りが、この映画をやや難解だと多くの人に感じさせる原因だと思います。

公開当時は、試写会の途中で退席する人が多かったそうですし……。

ですが、2019年現在もSF映画の金字塔として語り継がれているのは、時代が追いついていなかったとも言えるかもしれません。

皆さんは、ご覧になっていかがだったでしょうか?

私は、不思議な話が割と好きですが、見てしばらくは、頭にハテナマークが浮かびましたが、何ヶ月も経って、その魅力がじわじわきます。

最近、ニュースなどで、この広い宇宙空間に、知的生命体が人類以外で存在する可能性が高いという話もよく聞くようになりました。

なので、この宇宙に存在する造物主のような存在が実験をして、他の知的生命体を探しているとしても全くおかしくないはずです!

現状でわかっていることは本当に氷山の一角に過ぎないのでしょう。

映画館のIMAX上映期間にこの作品を大画面と最高の音響で見逃してしまったのは、本当に悔しいです!

是非、音響が良く、迫力ある大画面で楽しんでほしい映画です。

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